植物性だけで、ホエイに負けない味と溶けやすさを出せるのか。ビーガンプロテインのOEMとは、動物由来の原料を使わず植物性たんぱくだけを配合し、自分のブランドとして委託製造する仕組みのことです。決めるのは主原料の組み合わせと、甘味料や香料まで植物性で揃える副原料、そしてヴィーガンと表示するための根拠の3つ。ブギウギ株式会社ではオリジナル処方を100個からご相談いただけます。原料表の一番下に動物由来の成分が1つ残るだけで、ヴィーガンの表示は成り立ちません。

この記事の要点

ビーガンプロテインは主原料の組み合わせと、副原料まで植物性で揃える配合、表示の根拠の3つで決まり、100個から相談できます。

この記事でわかること

  • ビーガンプロテインのOEMで決める3つのこと
  • ピー・ソイ・ライスの特徴と、組み合わせで補う考え方
  • 植物性で差が出る味と溶けやすさの調整点
  • 100個から相談できるロットと、納品までの流れ
  • ヴィーガンと表示するための原料・製造・表示の条件

ビーガンプロテインのOEMとは

ビーガンプロテインのOEMとは|ビーガンプロテイン OEM

ビーガンプロテインのOEMとは、動物由来の原料を一切使わない植物性プロテインを、メーカーに委託して自分のブランドで作る方式です。主原料だけでなく、甘味料、香料、乳化剤、ビタミン類まで植物性で揃える点が、通常のプロテインOEMとの違いになります。

読者として想定するのは、ヨガやピラティスのスタジオ、自然食やオーガニックを扱う店、乳製品を避けたい会員を抱えるジムです。ホエイでは応えられなかった層に、自店のブランドで届ける商品として企画されます。女性の利用者が多いスタジオなら、内容量と甘さは女性向けプロテインの決め方も参考になります。

植物性とビーガンは同じではない

植物性プロテインと名乗る商品でも、香料や乳化剤に乳由来の成分を使っている例があります。主原料が植物性であることと、原材料のすべてが植物性であることは別の話です。ビーガンと表示するなら、原料表の全行を植物性で揃える必要があります。この線引きが、企画の最初に決めることになります。

原料はピー・ソイ・ライスをどう組み合わせるか

原料はピー・ソイ・ライスをどう組み合わせるか|図解

植物性の主原料で選ばれるのは、ピー(エンドウ)、ソイ(大豆)、ライス(米)の3つです。単独で使う場合と、組み合わせて使う場合で、味と表示の両方が変わります。

原料特徴表示で押さえる点
ピー(エンドウ)大豆不使用を打ち出せる。独特の風味が出やすい原材料名は「えんどう豆」の実名で書く
ソイ(大豆)腹持ちがよく処方の実績が多い。粉っぽさが出やすい大豆は表示が推奨される品目
ライス(米)風味が穏やかで混ぜやすい。単独より組み合わせ向き原材料名は「米」の実名で書く

組み合わせで補う

ピーとライスを組み合わせて必須アミノ酸のバランスを補う配合は、植物性プロテインで多く使われる型です。単独の原料では出しにくい味の丸みも、組み合わせで調整できます。原料の等級と原価の関係はオリジナルプロテインをOEMで作る手順と費用相場で扱っています。

副原料も植物性で揃える

主原料を決めたあとに見落としやすいのが副原料です。甘味料、香料、乳化剤、ビタミン類には動物由来のものがあり、ここで動物性が混ざるとビーガンの表示は成り立ちません。

副原料確認すること
香料乳由来のミルク系香料を使っていないか
乳化剤・増粘剤ゼラチンや乳由来の成分を使っていないか
ビタミン類由来が動物性でないかを規格書で確認する
甘味料由来と製法を規格書で確認する

確認の根拠はメーカーが持つ原料の規格書です。原材料名に載る名称だけでは由来が分からない成分があるため、規格書の由来欄まで見て決めます。

味と溶けやすさは植物性ほど差が出る

植物性の原料は、ホエイに比べて粉っぽさと原料由来の風味が出やすい特徴があります。継続購入を分けるのはこの2点。

ソイは粉っぽさ、ピーは青みのある風味が出やすい原料です。ココア、きなこ、抹茶のように香りの強い定番味と合わせると、風味を覆いやすくなります。フルーツ系は風味が透けやすいため、初回は濃いめの味から始めます。

溶けやすさは粒度と分散剤で調整します。分散剤にも由来があるため、植物性のものを指定します。試作は水と豆乳、オーツミルクで確かめてください。ビーガンの利用者は牛乳で割らないため、ホエイの試作と同じ飲み方で判断すると外します。

ロットと費用の考え方は100個から

ロットと費用の考え方は100個から|図解

ブギウギ株式会社では、ビーガンを含むプロテインのオリジナル処方を100個からご相談いただけます。メーカー指定の原料タイプとフレーバーを使う場合は50個からです。

業界全体では、プロテインは1,000個前後からの受注が多い商材です。極小ロットの対象はスキンケアなど化粧品区分の商材とプロテインで、サプリメントや健康食品、ドリンクは1,000個からです。植物性の原料は種類が多いため、メーカー指定の原料タイプにピーやソイが含まれるかを最初の相談で確認します。含まれていれば、50個からの条件で試作に進めます。

流れは、相談と見積もり、原料の組み合わせ、試作、表示のチェック、製造、納品の6段階。期間は、通常は相談から納品まで約3ヶ月程度が目安です。個人名や屋号で契約する場合の許可と表示は個人でプロテインをOEMで作る方法で扱っています。

費用は原料費、フレーバー調整費、充填加工費、パッケージ資材費、試作費の5項目で決まります。植物性は主原料の種類で原料費が変わるため、ピー単独かピーとライスの組み合わせかで見積もりが動きます。初回ロットだけで按分すると、原価率は実態より悪く見えます。その計算の枠組みはプロテインOEMの費用が動く3つの理由で扱っています。在庫は会員数と購入率から消化期間を出せます。計算の型はジムのオリジナルプロテインの在庫設計で表にしています。

ヴィーガンと表示するための条件

ヴィーガンと表示するための条件|図解

ヴィーガンと表示するための条件は、原料、製造、表示の3層に分かれます。1層でも欠けると、植物性であっても「ヴィーガン」とは書けません。

原料:一次原料も二次原料も動物由来を使わない

農林水産省は2022年9月6日、「ベジタリアン又はヴィーガンに適した加工食品」の日本農林規格(JAS)を制定しました。ヴィーガンに適した加工食品の要件は、動物由来の一次原料と二次原料を用いないことです。主原料だけでなく、副原料と添加物まで含めて判断します。

JASマークを付けるには登録認証機関の認証が要りますが、認証を受けるかどうかは任意です。認証を受けない場合も、規格が示す要件は表示の根拠として使えます。

製造:意図せざる混入を防ぐ

同じ規格は、意図せざる混入を防ぐ適切な予防処置を求めています。ホエイを扱う工場で製造する場合、洗浄と製造順の管理が予防処置にあたります。

消費者庁の「プラントベース食品等の表示に関するQ&A」は、混入の可能性が残る場合に注記を付けるよう求めています。乳を扱う工場なら「本品製造工場では乳を含む製品を生産しています」の形です。予防処置と注記の両方を、メーカーと確認しておきます。

表示:原材料名は実名で書く

同じQ&Aは、原材料名を最も一般的な名称で書くよう求めています。「植物性たんぱく」ではなく、「えんどう豆たんぱく」「大豆たんぱく」「米たんぱく」の実名です。「100%植物性」と書けるのは、食品添加物まで植物性の場合だけです。添加物が例外なら「原材料は植物性です(食品添加物を除く)」と注記します。

アレルゲンは、大豆が表示を推奨される品目にあたります。えんどう豆と米は対象外ですが、乳を扱う工場で作るなら乳の混入注記を検討します。

効能は書けない

植物性であることと、身体への効果は別です。健康増進法第65条は、健康保持増進効果について著しく事実に相違する表示、著しく人を誤認させる表示を禁じています。

食品として販売に供する物に関して広告その他の表示をするときは、健康の保持増進の効果等について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。

出典:消費者庁
使える表現使えない表現
植物性たんぱく質の補給に体にやさしい・体質が変わる
乳製品を控えている方に消化がよくなる・腸内環境を整える
動物由来の原料を使っていません筋肉がつく・痩せる

機能性を表示するには、機能性表示食品として科学的根拠を消費者庁に届け出る必要があります。自分のSNSで自分の商品を紹介する投稿は広告として扱われ、依頼した投稿には「PR」や「広告」の明示が要ります。

本記事の根拠法令・出典

法令・公的資料位置づけ
ベジタリアン又はヴィーガンに適した加工食品の日本農林規格(農林水産省)ヴィーガンに適した加工食品の要件(動物由来原料の不使用・混入の予防処置)
プラントベース食品関連情報(消費者庁)原材料名の書き方・100%植物性の注記・混入の注記
食品表示法(消費者庁)原材料名・アレルゲン・栄養成分などの義務表示
健康増進法(消費者庁・虚偽誇大広告)健康保持増進効果に関する虚偽・誇大表示の禁止(本文で条文を引用)
機能性表示食品制度(消費者庁)機能性を表示する場合の届出要件
ステルスマーケティング規制(消費者庁)広告であることを隠す表示の禁止

まとめ

ビーガンプロテインのOEMは、主原料の組み合わせ、副原料まで植物性で揃える配合、ヴィーガンと表示するための根拠の3つで決まります。主原料はピー、ソイ、ライスで、組み合わせて味と栄養のバランスを補います。香料や乳化剤、ビタミン類の由来は規格書で確認します。

表示は原料、製造、表示の3層で判断します。動物由来の一次原料と二次原料を使わず、混入の予防処置をとり、原材料名は実名で書く。JAS認証は任意ですが、要件は表示の根拠になります。効能は一般食品では書けません。

ブギウギ株式会社ではオリジナル処方を100個から、メーカー指定の原料タイプとフレーバーを使う場合は50個からご相談いただけます。原料の組み合わせが未定でもご相談いただけます。

よくある質問

ビーガンプロテインは何個から作れますか?

ブギウギ株式会社では、プロテインのオリジナル処方を100個からご相談いただけます。メーカー指定の原料タイプとフレーバーを使う場合は50個からです。指定の原料タイプにピーやソイが含まれるかは、最初の相談で確認してください。

ピーとソイのどちらを選べばよいですか?

大豆不使用を打ち出すならピー、処方の実績と腹持ちを優先するならソイが候補です。単独では出しにくい味の丸みは、ピーとライスの組み合わせで調整できます。ソイは大豆の表示が推奨される点も判断材料になります。

「ヴィーガン」と表示するのに認証は必要ですか?

JASマークを付ける場合は登録認証機関の認証が要りますが、認証を受けるかどうかは任意です。認証を受けない場合も、動物由来の原料を使わないことと、混入の予防処置をとることが表示の根拠になります。

ホエイを作っている工場で製造してもヴィーガンと書けますか?

洗浄や製造順の管理といった予防処置がとられていれば表示できます。混入の可能性が残る場合は、「本品製造工場では乳を含む製品を生産しています」といった注記を付けます。予防処置の内容と注記の要否は、メーカーに確認してください。

アレルゲン表示はどうなりますか?

大豆は表示が推奨される品目のため、ソイを使う場合は記載します。えんどう豆と米は対象外です。乳を扱う工場で製造する場合は、乳の混入に関する注記を検討します。

「植物性だから体にやさしい」と書けますか?

書けません。一般食品として販売する場合、健康増進法により身体への効果を示す表示はできません。「植物性たんぱく質の補給に」「乳製品を控えている方に」といった範囲にとどめます。機能性を表示するには機能性表示食品の届出が要ります。