シャンプーやトリートメントは1〜2ヶ月で使い切る消耗品——だからこそ、美容室の物販で最もリピートが生まれやすい商材です。ヘアサロンのヘアケアOEMとは、自店ブランドで業務用・販売用のヘアケア商品を企画し、専門メーカーに製造委託する仕組みのことです。本記事では商材の選び方・費用と納期・薬機法の注意点まで、小規模サロンが100個程度から始める手順を整理します。

この記事の要点

ヘアケアは消費サイクルが短くリピートに強い商材で、業務用と販売用を揃えると施術から物販への動線が作れます。

この記事でわかること

  • ヘアサロンのヘアケアOEMの定義と、業務用・販売用の使い分け
  • 100個程度の極小ロットから始める具体的な進め方
  • 費用と納期の目安、薬機法でつまずきやすい表現
  • 美容室・1人サロンが失敗しないメーカー選びの4軸

ヘアサロンのヘアケアOEMとは

ヘアサロンのヘアケアOEMの仕組み

ヘアサロンのヘアケアOEMでは、美容室・ヘアサロンが自店ブランドのヘアケア商品を、OEMメーカーに委託して製造します。施術中に使う業務用と、お客様に販売する販売用の両方をラインナップ化するケースが一般的です。

ヘアサロンがOEMを導入するメリット

メリット内容
物販売上の柱形成施術売上に加えて安定収益が生まれる
差別化市販品にはない処方・パッケージで競合と棲み分け
リピート購入消費サイクルが短いヘアケアは再販頻度が高い
ブランド資産化自店ブランドが指名予約・SNS拡散の核になる

ヘアケアは消費サイクルが短く(シャンプー1〜2ヶ月、トリートメント1〜2ヶ月)、サロン物販の中でも特にリピート購入が起きやすい商材カテゴリです。スキンケア・ボディケアを含むサロン専売コスメ全般はサロン専売の化粧品OEMで扱っています。

業務用と販売用の違い

業務用はサロンの施術で使う商品、販売用はお客様が自宅で使うホームケア商品です。両者の処方を揃えることで、サロンでの体験を自宅でも再現でき、リピート購入を促せます。

ヘアサロン向けOEMで企画される商材

ヘアサロン向けOEMで企画される商材|図解

サロン向けヘアケアOEMで企画される代表的な商材を整理します。

業務用商品

商材用途
業務用シャンプー施術前の洗髪
業務用トリートメントカラー・パーマ後の集中ケア
業務用ヘッドスパ剤スカルプ施術
業務用カラー前処理剤ダメージ軽減

業務用は大容量ボトル(500ml〜1L)で、施術回数で消費量が読みやすい商材です。

販売用商品

商材想定価格帯
ホームケアシャンプー2,500〜6,000円
ホームケアトリートメント3,000〜8,000円
ヘアオイル3,000〜8,000円
ヘアミルク・ヘアミスト2,000〜5,000円
スカルプローション3,500〜8,000円

販売用は容器デザインやパッケージの質感が購入意欲に影響するため、業務用よりも容器コストが乗る前提で設計します。

薬用商品(医薬部外品)

薬用シャンプー・育毛剤など医薬部外品は、化粧品より広い範囲の効能を標榜できる代わりに、厚生労働省への承認申請が必要です。承認まで1年以上かかる場合もあるため、初回は化粧品(非薬用)から始めるケースが現実的です。

ヘアケアOEMで作れる商品の種類と選び方

ヘアケアOEMでは、シャンプー・トリートメントのように洗い流すアイテムから、ヘアオイル・ヘアミルク・ヘアミストのように洗い流さないアウトバスアイテムまで、幅広い剤形を製造できます。初めて作る場合は「誰に・どんな悩みに向けるか」を先に決め、そこから剤形を選ぶと方向性がぶれにくくなります。

剤形使い方向いている狙い
シャンプー洗い流す毎日の洗浄用で継続購入を狙う
トリートメント洗い流す指通り・まとまりを整える
ヘアオイル洗い流さない毛先を保護しツヤを与える・単価を取りやすい
ヘアミルク・ヘアミスト洗い流さない軽い仕上げ・スタイリングの補助

最初の1品を選ぶときは、次の観点で比較すると整理しやすくなります。

  • 狙い:日常使いで継続購入を重視するならシャンプー、単価や仕上げの提案力を重視するならヘアオイル
  • 在庫リスク:消費サイクルが短い剤形ほど回転が速く、在庫を抱えにくい
  • 価格設計:容器や香りの作り込みが仕上がりの印象を左右するため、狙う価格帯に合わせて中身と容器を決める

シャンプーを最初の1品に選ぶ場合、容器・容量・香りのどこまでを発注側で決められるかはシャンプーのOEMで選べる範囲で個別に整理しています。

なお「育毛」「養毛」をうたう商品は医薬部外品の領域で、化粧品としてのヘアケアOEMでは標榜できません。シャンプーやヘアオイルなどの化粧品であれば、BOOGIE WOOGIEでは100個程度の極小ロットから相談でき、既存処方ベースなら最短約1ヶ月程度での製造も可能です。

ヘアケアOEMの進め方

ヘアケアOEMの進め方|図解

オリジナルヘアケアの立ち上げは6ステップで進めるのが一般的です。BOOGIE WOOGIEのような小ロット対応OEMの場合、相談から納品まで約1〜3ヶ月程度が目安です。

ステップ1:コンセプト・施術メニューとの連動設計

最初に「どの施術メニューと連動させるか」を決めます。カラー・パーマ後のホームケア用なのか、髪質改善コースの一環なのかで、処方・容器・価格帯が変わります。施術と商品を組み合わせたパッケージ販売を設計すると、カウンセリング時の自然な訴求が可能になります。コンセプト設計〜販売開始の詳しい手順はサロン専売品の作り方にまとめています。

ステップ2:OEMメーカーの選定

複数メーカーに問い合わせ、対応ロット・業務用対応・薬機法対応・ブランディング支援の4軸で比較します。BOOGIE WOOGIEでは化粧品OEMに限り100個程度から相談を受けており、製造に加えてロゴ設計・パッケージデザイン・公式サイト制作までを社内チームで対応可能です。

ステップ3:処方提案と試作

メーカーが処方案を提示し、サンプルで使用感・香り・テクスチャを確認します。ヘアケアの場合、スタッフ全員での試用評価と、可能ならお客様モニターの反応も収集することが推奨されます。

既存処方ベースから始めるメリット

開発方式期間費用
既存処方ベース約1〜2ヶ月抑えやすい
既存処方カスタム約2〜3ヶ月中程度
新規処方開発約3〜6ヶ月高め

初回は既存処方ベースから始めると、初期費用と試作回数を抑えやすくなります。

ステップ4:容器・パッケージデザイン

容器の素材・形状・キャップ・ラベルを決めます。100個の極小ロットでは既製品ストック容器の活用が現実的です。サロンの内装と調和するデザインを意識すると、店内ディスプレイの世界観が統一されます。

ステップ5:薬事チェック・最終承認

容器表示・販促コピー・LP文言が薬機法・景品表示法に適合しているか、メーカー側でチェックします。化粧品の効能効果は厚生労働省が定める56項目の範囲内のみが標榜可能です。

ステップ6:製造・納品・販売開始

工場で製造・充填・包装が行われ、検品後にサロンへ納品されます。BOOGIE WOOGIEの化粧品OEM・100個の極小ロットの場合、最短約1ヶ月程度での納品が可能です。

納品後は店頭POP・スタッフ向けトークスクリプト・SNS告知文を準備し、販売開始に備えます。

費用と納期の目安

サロン向けヘアケアOEMの費用と納期の目安を整理しました。

費用の内訳

費用項目100個の場合の目安
処方開発費既存処方ベースなら抑えやすい・新規開発は高め
試作費1試作あたり数千円〜数万円(無料のメーカーもあり)
容器・パッケージ費1個あたり数十円〜数百円(既製品)
製造費(中身代)ロット数と処方で変動
デザイン費デザイン会社・自前で差が大きい

100個の極小ロットの場合、総額で1個あたり数千円〜1万円台が目安です。サロンでの販売価格はその2〜3倍に設定し、施術売上と組み合わせて利益を確保する設計が定石です。

納期の目安

条件納期
化粧品OEM・100個(既存処方ベース)約1ヶ月〜(BOOGIE WOOGIEの場合)
化粧品OEM・500〜1,000個(新規処方)約3ヶ月〜
医薬部外品OEM(薬用シャンプー等)1年以上(承認申請を含む)

短納期を狙う場合は既存処方ベースの選択と、ラベル・パッケージのシンプル設計が有効です。

ヘアサロン向けOEMメーカーの選び方

ヘアサロン向けOEMメーカーの選び方|図解

失敗を避けるために、メーカー選びでは4つの軸を確認することが推奨されます。

軸1:最低ロットと業務用対応

業務用と販売用の両方を扱うサロンでは、両方を小ロットから相談できるメーカーが運用面で楽です。BOOGIE WOOGIEのように化粧品OEMで100個から相談を受けるメーカーは、個人サロン・小規模サロンとの相性が良好です。

軸2:薬機法・景品表示法の対応力

化粧品は薬機法・景品表示法・化粧品公正取引協議会の公正競争規約の規制対象です。法令対応の知見があるメーカーかどうかは、初回ヒアリングでのチェック範囲・修正提案の質で判断できます。

軸3:ブランディング支援の有無

製造に加えてロゴ・パッケージ・店頭POP・公式サイトまで一貫して相談できると、サロン側の作業負担を大きく減らせます。BOOGIE WOOGIEは製造とブランド設計を社内チームで一気通貫対応しています。

軸4:継続発注時の柔軟性

初回ロットだけでなく、リピート発注時の最低ロット・リードタイム・処方変更の可否も事前に確認します。初回が100個でも、2回目以降は500個から、という条件のメーカーもあるため、ロット階段を理解してから契約します。

ヘアサロンの広告表現で注意したいポイント

ヘアサロンが自店ブランドのヘアケア商品を販促する際、薬機法・景品表示法に違反しないための注意点を整理します。

何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。

出典:医薬品医療機器等法 第66条(e-Gov法令検索)

禁止される表現の例

  • 「髪が生える」「育毛効果がある」(医薬部外品の承認がない場合)
  • 「フケ・かゆみを治す」(医薬部外品の承認がない場合)
  • 「ダメージを修復する」「髪の内部まで浸透して補修」(化粧品では限定的にしか言えない)
  • 「最高」「No.1」「絶対」「完全」などの最大級表現

化粧品のシャンプー・トリートメントが標榜できる効能効果は、厚生労働省が定める56項目の範囲内のみです。「育毛」「養毛」「脱毛予防」などは医薬部外品の承認効能であり、化粧品では標榜できません。

推奨される代替表現

NGOK
髪が生える(化粧品では使えない)
フケ・かゆみを治すフケ、カユミがとれる/抑える(化粧品)/フケ・かゆみを防ぐ(薬用シャンプーで承認された場合)
髪のダメージを修復髪をしなやかに保つ/毛髪をすこやかに保つ
最高のサロンシャンプーサロンが選んだオリジナル処方

販促物の文言は発注時にメーカーへ確認するルートを作っておくと、薬機法違反のリスクを抑えられます。

本記事の根拠法令・出典

本記事で言及した規制・表現ルールの根拠は以下のとおりです。

法令・公的資料位置づけ
医薬品医療機器等法 第66条(e-Gov法令検索)化粧品を含む誇大広告の禁止(本文で条文を引用)
化粧品の効能の範囲について(厚生労働省)化粧品が標榜できる効能56項目
不当景品類及び不当表示防止法(e-Gov法令検索)優良誤認・有利誤認など不当表示の禁止(景品表示法)
化粧品公正競争規約(化粧品公正取引協議会)最大級表現の原則禁止など業界の表示ルール

まとめ

ヘアサロンのヘアケアOEMは、化粧品に限れば100個程度の極小ロットから相談できる選択肢があります。業務用と販売用を組み合わせて企画し、施術メニューと連動した商品設計を行うことで、物販売上の柱とリピート顧客の囲い込みを両立できます。BOOGIE WOOGIEでは化粧品OEM100個・最短約1ヶ月での納品にも対応しているため、個人サロン・小規模美容室の選択肢になり得ます。

メーカー選びでは最低ロット・業務用対応・薬機法対応・ブランディング支援の4軸を確認し、店頭POPやSNS投稿の文言は薬機法・景品表示法の観点で事前にチェックする運用が安全です。商品ジャンルやロット数が未定の段階でも相談は可能なので、構想段階から情報収集を始めてください。

よくある質問

ヘアサロンのヘアケアOEMは何個から作れますか?

化粧品OEMの場合、100個程度の極小ロットから相談できるメーカーがあります。業務用品はさらに少量から対応できる場合もあるため、まずは事前相談で条件を確認してください。

業務用と販売用は同じメーカーで作れますか?

ほとんどのOEMメーカーが業務用と販売用の両方に対応しています。同じメーカーで揃えると処方の一貫性が保たれ、施術と物販の体験が連動しやすくなります。

サロン向けヘアケアOEMの費用相場はいくらですか?

100個の極小ロットの場合、総額で1個あたり数千円〜1万円台が目安です。処方・容器・デザイン・薬事チェックの組み合わせで変動するため、複数メーカーで見積もりを取って比較してください。

育毛剤や薬用シャンプーも自店ブランドで作れますか?

可能ですが、医薬部外品は厚生労働省への承認申請が必要で、承認まで1年以上かかる場合があります。初回は化粧品(非薬用)から始めるのが現実的です。

ヘアケアOEMの納期はどれくらいですか?

化粧品OEM・100個の極小ロット・既存処方ベースの場合、BOOGIE WOOGIEでは最短約1ヶ月程度での納品が可能です。新規処方開発を伴う場合は約3ヶ月程度を見込んでください。

個人経営の美容室でもOEMを依頼できますか?

化粧品OEMで100個から相談を受け、個人発注に対応しているメーカーであれば依頼可能です。BOOGIE WOOGIEでは個人サロン・1人経営の美容室からのご相談もお受けしています。