「自分のブランドで化粧品を作りたい。でも最低ロット1,000個の在庫は抱えられない」——個人がOEMを諦める理由は、ほとんどこの一点です。個人の化粧品OEM(小ロット)とは、個人事業主・1人法人・副業クリエイターが自社ブランドの化粧品を少量から製造委託する仕組みのことです。本記事では許可・費用・表示ルールの基本から、100個程度で始める具体的な手順までを整理します。
この記事の要点
個人の化粧品OEMは製造許可が不要(メーカー側が保有)で、既存処方+既製容器なら100個・低予算から始められます。
この記事でわかること
- 個人で化粧品OEMを依頼する際の基本と、法人発注との違い
- 100個程度の極小ロットから始める具体的な手順
- 費用と納期の目安、薬機法でつまずきやすい表現
- 個人事業主・スタートアップが失敗しないメーカー選びの4軸
個人の化粧品OEM・小ロットの基本

小ロットの化粧品OEMでは、個人事業主や1人法人が自社ブランドの化粧品を、OEMメーカーに少量から委託製造します。最低ロットは商品仕様によりますが、化粧品OEMでは100個程度から相談できるメーカーが存在します。
個人がOEMを利用するメリット
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 在庫リスクの低減 | 小ロットなら売れ残りの廃棄リスクを抑えられる |
| 初期投資の圧縮 | 大ロットに比べて初期費用が抑えやすい |
| ブランド資産化 | 自社ブランドが認知資産・収益資産として育つ |
| テスト販売の容易さ | 100個ならまず試してから本格展開できる |
特にテスト販売の容易さは個人にとって大きな利点で、コンセプトと市場のフィットを少額で検証できます。起業家としてブランドを本格的に育てる場合は個人起業家のコスメブランド立ち上げ、SNSのファン向けに作る場合はインフルエンサーのコスメOEMが参考になります。
個人発注の特徴と注意点
法人が大ロットで発注する場合と比べて、個人発注には以下の特徴があります。
- 化粧品製造業・化粧品製造販売業の許可はOEMメーカーが保有しているため、個人側の取得は原則不要
- 屋号・個人名どちらでも契約可能なメーカーが多い(要確認)
- 発注書・契約書の書式は法人発注と同様
- 発注時の与信審査が法人より厳しい場合もある
OEM委託でも「販売者」「製造販売元」の表示は必要となり、誰がどう表示するかはメーカーとの契約内容で決まります。事前に確認してください。
個人で化粧品OEMを始める流れ

個人での化粧品OEMの一般的な進め方は、6つのステップに整理できます。BOOGIE WOOGIEのような小ロット対応OEMの場合、相談から納品まで約1〜3ヶ月程度が目安です。
ステップ1:コンセプト・販売計画の設計
「誰の・どんな悩みを・どう解決するか」を1文で言語化します。個人OEMで失敗しがちなのは、コンセプトが曖昧なまま発注に進むパターンです。販売チャネル(自社EC・SNS・対面販売)と販売価格まで含めて事前に決めておくと、後工程がスムーズに進みます。
ステップ2:OEMメーカーの選定
複数メーカーに問い合わせて、対応ロット・個人発注の可否・薬機法対応・ブランディング支援の4軸で比較します。個人発注を断るメーカーもあるため、最初のヒアリングで個人事業主であることを伝えてください。
BOOGIE WOOGIEでは化粧品OEMに限り100個程度から相談を受けており、個人事業主からのご相談もお受けしています。製造に加えてロゴ設計・パッケージデザイン・ECサイト構築までを社内チームで対応可能です。
ステップ3:処方提案と試作
メーカーが処方案を提示し、サンプルで使用感・香り・テクスチャを確認します。試作は1〜3回が一般的です。
既存処方ベースから始める
| 開発方式 | 期間 | 費用 |
|---|---|---|
| 既存処方ベース | 約1〜2ヶ月 | 抑えやすい |
| 既存処方カスタム | 約2〜3ヶ月 | 中程度 |
| 新規処方開発 | 約3〜6ヶ月 | 高め |
個人OEMの初回は既存処方ベースから始めると、初期費用と試作回数を抑えやすくなります。
ステップ4:容器・パッケージデザイン
容器の素材・形状・キャップ・ラベルを決めます。100個の極小ロットでは既製品ストック容器の活用が現実的です。オリジナル金型は数十万円〜の費用がかかり、ロットも数千個以上が前提となります。
ロゴ・パッケージはブランドの世界観を決める要素なので、コンセプト・販売チャネルと整合させて設計します。
ステップ5:薬事チェック・最終承認
容器表示・LP・SNS投稿用テンプレートが薬機法・景品表示法に適合しているか、メーカー側でチェックします。化粧品の効能効果は厚生労働省が定める56項目の範囲内のみが標榜可能です。
ステップ6:製造・納品・販売開始
工場で製造・充填・包装が行われ、検品後に個人事業主の指定先(自宅・倉庫)へ納品されます。BOOGIE WOOGIEの化粧品OEM・100個の極小ロットの場合、最短約1ヶ月程度での納品が可能です。
納品後はECサイト・SNS告知・対面販売の準備を整え、販売開始に備えます。
100個の極小ロットで作れる化粧品の剤形
100個程度の極小ロットで作りやすいのは、化粧水・美容液・ミストなどの液体系と、乳液・クリーム・ジェル・バームといった保湿系の剤形です。これらは既存処方が豊富で、既製容器への充填工程も比較的シンプルなため、少量でも試作から製造まで進めやすい傾向があります。個人事業主・副業からの初回OEMでは、この2グループから選ぶと初期費用と最低ロットの両面で相談しやすくなります。
剤形ごとの、100個での作りやすさの目安は以下のとおりです。
| 剤形グループ | 100個での作りやすさ | 補足 |
|---|---|---|
| 化粧水・美容液・ミスト(液体系) | 作りやすい | 既存処方が豊富で充填がシンプル |
| 乳液・クリーム・ジェル・バーム(保湿系) | 作りやすい | 既製ストック容器と相性が良い |
| クレンジング・シャンプー・ボディソープ(洗浄系) | 相談しやすい | 液体なら小ロット対応の余地がある |
| パウダー・プレスト・リップ・口紅(粉体・固形系) | 最低ロットが上がりやすい | 専用の充填設備や型が必要で、100個では単価が高くなりやすい |
粉体・固形系のメイクアップ品は工程や設備の都合で最低ロットが数百〜数千個以上になるケースが多く、100個での製造は割高になりがちです。まず極小ロットで試したい段階では、液体系・保湿系の剤形を既存処方ベースで選ぶのが現実的な入り口になります。剤形によって作れる個数の下限は変わるため、作りたい商品が固形・粉体系の場合は、事前相談で最低ロットと費用を確認してください。
小ロットOEMの費用

個人で化粧品OEMを依頼する場合の費用の目安を整理します。
費用の内訳
| 費用項目 | 100個の場合の目安 |
|---|---|
| 処方開発費 | 既存処方ベースなら抑えやすい・新規開発は高め |
| 試作費 | 1試作あたり数千円〜数万円(無料のメーカーもあり) |
| 容器・パッケージ費 | 1個あたり数十円〜数百円(既製品) |
| 製造費(中身代) | ロット数と処方で変動 |
| デザイン費 | デザイン会社・自前で差が大きい |
100個の極小ロットの場合、総額で1個あたり数千円〜1万円台が目安です。販売価格は製造原価の2〜3倍に設定し、送料・販促費を引いた粗利を確保する設計が定石です。
個人OEMで予算を抑えるコツ
- 既存処方ベースを選ぶ(新規開発費を回避)
- 既製品ストック容器を活用する(金型費を回避)
- ロゴ・ラベルデザインを内製または小規模デザイナーに依頼する
- 商材は液体・クリーム系から選ぶ(粉体・固形は工程が複雑で高くつく)
これらを組み合わせることで、初期投資を大幅に圧縮できます。
個人向けOEMメーカーの選び方

失敗を避けるために、メーカー選びでは4つの軸を確認することが推奨されます。
軸1:最低ロットと個人対応
個人発注を受け付けているか、最低ロットがいくつかを確認します。BOOGIE WOOGIEのように化粧品OEMで100個から相談を受け、個人事業主からのご相談もお受けしているメーカーは、副業クリエイター・スタートアップとの相性が良好です。
軸2:薬機法・景品表示法の対応力
化粧品は薬機法・景品表示法・化粧品公正取引協議会の公正競争規約の規制対象です。個人OEMでは法令対応の知見が浅いケースが多いため、メーカー側のラベル・LP・SNS素材の事前チェック体制が整っているかを確認します。
軸3:ブランディング支援の有無
製造に加えてロゴ・パッケージ・ECサイトまで一貫して相談できると、個人事業主の作業負担を大きく減らせます。BOOGIE WOOGIEは製造とブランド設計を社内チームで一気通貫対応しています。
軸4:継続発注時の柔軟性
初回ロットだけでなく、リピート発注時の最低ロット・リードタイム・処方変更の可否を事前に確認します。初回が100個でも、2回目以降は500個から、という条件のメーカーもあるため、ロット階段を理解してから契約します。
個人が化粧品を販売する際の法令・表示ルール
個人が自社ブランドの化粧品を販売する際の法令・表示ルールを整理します。
何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
出典:医薬品医療機器等法 第66条(e-Gov法令検索)
必要な許可・表示
OEM委託の場合、個人側で化粧品製造業・化粧品製造販売業の許可は原則不要です(OEMメーカーが保有しているため)。ただし、自分のブランドで「製造販売元」として表示する場合は別途許可が必要になる場合があるため、メーカーに確認してください。
容器・外箱には以下の表示が必須です。
- 製造販売元の名称と住所
- 製品名・内容量・全成分表示
- 製造番号またはロット番号
- 使用上の注意(必要に応じて)
これらの表示はメーカー側で監修してくれるケースがほとんどです。
薬機法・景品表示法で注意したい表現
- 「シミが消える」「シワを治す」「肌が若返る」などの治療・改善表現
- 「肌の奥まで浸透」(化粧品は「角質層まで」と明記する必要があります)
- 「アンチエイジング」「美白する」(化粧品では原則使用不可)
- 「最高」「No.1」「絶対」「完全」などの最大級表現
化粧品が標榜できる効能効果は、厚生労働省が定める56項目の範囲内のみです。最大級表現は化粧品公正競争規約で原則禁止されており、根拠を示しても使用できないケースが多くなります。
個人事業主が個人のSNSで発信する場合も、自社ブランド商品の広告として薬機法・景品表示法の対象になります。事前にメーカーへ文言確認するルートを作っておくと安全です。
本記事の根拠法令・出典
本記事で言及した規制・表現ルールの根拠は以下のとおりです。
| 法令・公的資料 | 位置づけ |
|---|---|
| 医薬品医療機器等法 第66条(e-Gov法令検索) | 化粧品を含む誇大広告の禁止(本文で条文を引用) |
| 化粧品の効能の範囲について(厚生労働省) | 化粧品が標榜できる効能56項目 |
| 不当景品類及び不当表示防止法(e-Gov法令検索) | 優良誤認・有利誤認など不当表示の禁止(景品表示法) |
| 化粧品公正競争規約(化粧品公正取引協議会) | 最大級表現の原則禁止など業界の表示ルール |
まとめ
個人の化粧品OEMは、化粧品に限れば100個程度の極小ロットから相談できる選択肢があります。コンセプトを言語化し、既存処方ベース・既製品容器を活用することで、初期投資を圧縮しながら自社ブランドを立ち上げられます。BOOGIE WOOGIEでは化粧品OEM100個・最短約1ヶ月での納品にも対応し、個人事業主からのご相談もお受けしているため、まずは少量でテスト販売したい副業クリエイター・スタートアップの選択肢になり得ます。
メーカー選びでは最低ロット・個人対応・薬機法対応・ブランディング支援の4軸を確認し、ラベル・LP・SNS投稿の文言は薬機法・景品表示法の観点で事前にチェックする運用が安全です。商品ジャンルや希望ロットが未定の段階でも相談は可能なので、構想段階から情報収集を始めてください。
よくある質問
個人事業主でも化粧品OEMを依頼できますか?
化粧品OEMで100個から相談を受け、個人発注に対応しているメーカーであれば依頼可能です。BOOGIE WOOGIEでは個人事業主からのご相談もお受けしています。
個人の化粧品OEMは何個から作れますか?
化粧品OEMの場合、100個程度の極小ロットから相談できるメーカーがあります。商品仕様・処方の複雑さによって最低ロットは変動するため、まずは事前相談で条件を確認してください。
個人で化粧品を売るのに許可は必要ですか?
OEM委託の場合、個人側で化粧品製造業・化粧品製造販売業の許可は原則不要です(OEMメーカーが保有しているため)。ただし、自分のブランドで「製造販売元」として表示する場合は別途許可が必要になる場合があります。
小ロットOEMの費用相場はいくらですか?
100個の極小ロットの場合、総額で1個あたり数千円〜1万円台が目安です。処方・容器・デザイン・薬事チェックの組み合わせで変動するため、複数メーカーで見積もりを取って比較してください。
小ロットOEMの納期はどれくらいですか?
化粧品OEM・100個の極小ロット・既存処方ベースの場合、BOOGIE WOOGIEでは最短約1ヶ月程度での納品が可能です。新規処方開発を伴う場合は約3ヶ月程度を見込んでください。
個人OEMでロゴやパッケージデザインも頼めますか?
メーカーによります。BOOGIE WOOGIEのように製造に加えてロゴ・パッケージ・ECサイト構築までをワンストップで依頼できるOEMもあり、個人事業主の作業負担を抑えられます。

